日本物理学会北陸支部特別講演会

 

日時:7月17日(木) 16:30~17:30

 

場所:富山大学理学部 多目的ホール

 

講演者:根本 祐一 先生 (新潟大学 大学院自然科学研究科)

 

題目:超音波で観る量子力学の世界

 

概要:

  物性物理学の分野では,物質に対して外から電場や磁場,圧力,温度変

化などの刺激を加え,それに対する反応を通して物の性質(物性)を調べるの

が王道です。例えば,物質の磁石の性質(磁性)を調べるには磁場が有効であ

り,金属や超伝導体の電気特性を調べるには,電場をかけて電流の流れ方を測

定します。新潟大学の電子物性研究室(根本研究室)では,物質の固さ(弾性

定数)の温度・磁場・圧力に対する反応を精密に調べることで,電子や原子が

もたらす量子力学や統計力学にもとづく磁性や超伝導などの原理にせまり,そ

こから得られる新しい知見や概念の獲得を目指した実験研究を日々行っていま

す。セミナーでは,超音波という独創的な実験手法によって物質の何がわかる

のか,そこにどのような重要性があるのかについて,希土類化合物,鉄系超伝

導体,シリコン原子空孔などの事例をもとに紹介します。特にシリコン原子空

孔の量子力学は,長年の基礎研究の深化がもたらした希少な成果であり,半導

体産業における次世代のイノベーションにつながる可能性を秘めています。セ

ミナーでは基礎から最近の話題まで,量子力学や統計力学を学び始めた3年生

にも大事な点が理解できるようにお話しします。

 

世話人:柿﨑 充(富山大学大学院理工学研究部(理学))